「父親は子供ともっと時間を過ごすべき」


 「父たる者よ。子供をおこらせないで、主の薫陶と訓戒とによって、彼らを育てなさい。」(エペソ6:4)


 わたしたちは、母親の働きと伝道の重要性を強調するかたわら、子供の躾における、夫であり父親である人の責任と義務を軽く見て、見過ごしにすべきではない。父親の努力が、神を畏れる母親の努力と調和すべきである。父親は、自分が選んだ妻であり、子供たちの母親であるその人を愛し、尊重していることをあらわさねばならない。……
 父親は、子供たちのささいな悩みにも同情をあらわしつつ、子供たちの心を愛の強いきずなで自分に結びつけ、子供たちが父親の勧告を聖なるものとみなして、子供たちの伸びていく精神にその感化が定着してゆくよう、子供たちと交わる……べきである。……
 仕事先から帰宅する時には、子供たちと一定の時間を過ごすことが楽しい気分転換であることに父親は気づくべきである。子供たちを庭に連れ出し、開きはじめたつぼみや咲いている草花のさまざまな色合いを見せることができる。そのような媒介を通して、父親は自然という偉大な書物を子供たちの目の前に開くことにより、創造主に関する最も重要な教訓を子供たちに与えることができる。神の愛は自然界にあるあらゆる木々、草花、草の葉の中にあらわされているのである。神がこれほどまでに木々や草花を心にかけておられるのであれば、ご自分の形にかたどって造られた被造物にもっと心をかけてくださるはずだということを、父親は子供たちの心に印象づけることができる。神は、子供たちが人工的な飾りではなく、品性の美しさと、その心を喜びと幸福ではずませるような親切や深い愛情をもった愛らしさという美しさを持つことを望まれる。
 神が子供たちに与えておられる自然の事物を愛し、自分たちが受けるすべてのものの中に与え主のみ手を認めるように子供たちを励ますことによって、両親は神と子供たちを結びつけるために多くのことをなすことができる。心の土は、真理の尊い種をまくために、このようにして幼い時に準備をすることができる。その種は、しかるべき時になって芽を出し、豊かに実る。お父さん方、あなたの子供たちの気質と品性について徹底的に知るために費やすことのできる貴重な時間、子供たちの幼い心を取り扱うのに最上の方法を知るために費やすことのできる貴重な時間は……何ものにもかえがたい。(サインズ・オブ・ザ・タイムズ1877年12月6日)
 子供たちに対する父親の義務が、その父親にとっての最も重要な関心事の一つでなければならない。この関心事が財産を手に入れることや世の中で高い地位を占めるために無視されてはならない。実際富と名誉というその状態がしばしば人をその家族から引き離し、他の何ものよりもその感化力を家族から切り離す。もしも自分の子供たちが調和のとれた品性を発達させ、自分にとっても世の中にとっても祝福となることを望むのなら、父親にはなすべき特別の働きがある。(同上1877年12月20日

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