「自然の法則は神の律法」

 「わたしの言葉に心をとめ、わたしの語ることに耳を傾けよ。……それは、これを得る者の命であり、またその全身を健やかにするからである。」(箴言4:20〜22)


 心と魂は、肉体を通して表現されるのであるから、知的また霊的な力は肉体の力と活動によって大いに左右される。肉体の健康を増進するものはすべて強い精神と均斉のとれた品性の発達を助長する。人は健康でなければ、自分自身に対する義務を、また人類同胞に対する義務と創造主に対する義務を、はっきり理解することも完全に果たすこともできない。したがって健康は品性と同様に忠実に保護されなければならない。生理衛生の知識はすべての教育の働きの根本でなければならない。……
 人生の、若々しさと力を持った青少年たちは、そのはちきれるばかりのエネルギーの価値を認識していない。それは黄金よりもとうとく、進歩にとっては学問や地位や富よりもたいせつなものであるのに、何と軽くみられ、何と無謀に浪費されていることであろう。健康を犠牲にしてまで富や権力を求めて奮闘し、もう一歩で目的を達するというところで倒れて力を失う人がどんなに多いことであろう。しかしすぐれた肉体の持久力を持っている人は目的の物を手に入れることができる。健康の法則を無視した結果、不健全な生活からさらに悪い習慣に陥り、現世と来世の一切の希望を犠牲にしなければならない人がどんなに多いことであろう。……
 青少年に教えなければならないことは、自然の法則は神の律法であるということ、すなわちそれは神の十戒と全く同じように神聖なものであるということである。神は、肉体の機能を支配する法則を、身体のすべての神経と筋肉と組織にしるされた。これらの法則の一つでも不注意にあるいは故意に犯すことは、創造主に対する罪悪である。したがって、これらの法則について徹底的な知識を授けることが必要である。……
 肉体が精神に及ぼす影響はもちろん、精神が肉体に及ぼす影響も強調されなければならない。知的な活動によって促される頭脳の電力は、身体の全部に生気をあたえ、病気に対する抵抗を測り知れないほど助ける。このことを明らかにしなければならない。健康を保つにも回復するにも、意志力と克己がたいせつであること、すなわち、怒りや不満や利己心や不純な心は健康を低下させるばかりでなく、破滅的な影響さえあたえ、これに反して快活、無我、感謝の心には生命を与えるおどろくべき力があるということを明らかにしなければならない。
 聖書の中には、「心の楽しみは良い薬である。」という生理学的な真理があるが、これはわれわれの考えなくてはならない真理である。(教育232〜234)

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