96「天地の震動」

 「天は巻物が巻かれるように消えていき、すべての山と島とはその場所から移されてしまった。」黙示録6:14

 この事件はその成就をまだ見ていない。ここにいたって必然的にわれわれの眼は、すでに過去において成就した預言的事実より推してこれら未来の諸事件に直面せざるを得ないが、これもまたいつかは必ず成就するべきものであると同時に我々の生存する時代がどのような時代かも正確に判明するのである。現在我々は本章の13節と14節との間に生存し、天が巻き物を巻かれるように消えていく時を待っているのであるが、この待つ間こそ実にこの上ない厳粛また重大な時なのである。
 この「天は巻物が巻かれるように消えていき」との事件は福音書にある「天体は揺り動かされるであろう」(マタイ24:29)と同一事件であり、なお以下に列挙する聖句はこれを一層精細に叙述している。(ヘブル12:25-27、ヨエル3;16、エレミヤ25:30-33、黙示録16:17、18)そしてこれらの聖句を比較対照してみると、この天地を震動する恐るべき事件は、神がその御座から御声を発されるために起こるものである事が判明するのである。すなわちかつて神は御声を発し、シナイ山上より律法を宣布されたことがあったが、その時地は震動した。この時もまた神は御声をもって語られるのであるが、その時には地が揺れるばかりか天も震動するのである。そして「地は酔いどれのようによろめき」「砕け」「破れに破れ」るのである(イザヤ24章参照)。また山々島々そのところを離れ、険しい岩角は倒壊して地表に突出し、神の御声の地に響きわたる間、自然の表には一大混乱が醸されるのである。
 これが単なる想像の所産ではないことは、昔の預言者がこれと同一語法をもってこの時のことを語っている所より見て、明白である。すなわち、預言者イザヤは「地は全く砕け、地は裂け、地は激しく震い、地は酔いどれのようによろめき、仮小屋のようにゆり動く。そのとがはその上に重く、ついに倒れて再び起きあがることはない」(イザヤ24:19、20)と言い、同じく預言者エレミヤは次のごとき凄惨な語をもってその日の光景を描写している。「わたしは地を見たが、それは形がなく、またむなしかった。天をあおいだが、そこには光がなかった。わたしは山を見たが、みな震え、もろもろの丘は動いていた。わたしは見たが、人はひとりもおらず、空の鳥はみな飛び去っていた。・・・それは主がこう言われたからだ」(エレミヤ4:23-27)

http://www.sda1888.com/
聖書のお話ブログ BIBLE STORY BLOG



 ブログ村ランキングに参加しております。
もしよろしかったら、クリックお願いいたします。

 ↓↓↓  

にほんブログ村 哲学・思想ブログ プロテスタントへ
にほんブログ村