黙示録講解

144「フランスにおける無神的恐怖時代」

「そして、彼らがそのあかしを終えると、底知れぬ所からのぼって来る獣が、彼らと戦って打ち勝ち、彼らを殺す。彼らの死体はソドムや、エジプトにたとえられている大いなる都の大通りにさらされる。彼らの主も、この都で十字架につけられたのである。」(黙…

143「必ず臨む災害」

「預言をしている期間、彼らは、天を閉じて雨を降らせないようにする力を持っている。さらにまた、水を血に変え、何度でも思うままに、あらゆる災害で地を打つ力を持っている。」(黙示録11:6) この二人の証人が「天を閉じ」「水を血に変え」「あらゆる災害…

142「聖書に反抗する者に臨む刑罰」

「もし彼らに害を加えようとする者があれば、彼らの口から火が出て、その敵を滅ぼすであろう。もし彼らに害を加えようとする者があれば、その者はこのように殺されねばならない。」(黙示録11:5) 「彼らに害を加えようとする」すなわち神の言を損なおうとす…

141「二人の証人とは何か」

「彼らは、全地の主のみまえに立っている二本のオリブの木、また、二つの燭台である。」(黙示録11:4) これと同様の歴然としたたとえをゼカリヤ4:11〜14に見出すことができるが、この燭台の側に立つ二本のオリブの木は神の言葉を代表するものであるというこ…

140「暗黒時代における神の二人の証人」

「そしてわたしは、わたしのふたりの証人に、荒布を着て、千二百六十日のあいだ預言することを許そう。」(黙示録11:3) この1260日とは前節における42カ月のことであり、法王権が聖書とその真理とを隠ぺい、抑圧するいわゆる法王権全盛時代をさすもので…

139「天の聖所におけるキリストの奉仕」

聖所で礼拝する者を測るとは何を意味するのかについてはすでに理解できたので、次に聖所を測るとは果たして何の意味なのかを調べたいと思う。およそ物を測る場合には、その測るべき物体に特別に目を注ぐことが大切である。であるから教会に与えられた「さあ…

11章 二人の証人 138「人間の規則とすべき神の十誡」

「それから、わたしはつえのような測りざおを与えられて、こう命じられた、『さあ立って、神の聖所と祭壇と、そこで礼拝している人々とを、測りなさい。聖所の外の庭はそのままにしておきなさい。それを測ってはならない。そこは異邦人に与えられた所だから…

137「来たるべき第三天使の使命」

「その時、『あなたは、もう一度、多くの民族、国民、国語、王たちについて、預言せねばならない』と言う声がした。」黙示録10:11 教会の代表として立ったヨハネはここにまた一つの任命を受けた。本節がすなわちこれである。これは第十四章における第一第二…

136「再臨信徒が味わった失望」

「すると、前に天から聞えてきた声が、またわたしに語って言った、『さあ行って、海と地との上に立っている御使の手に開かれている巻物を、受け取りなさい。』そこで、わたしはその御使のもとに行って、『その小さな巻物を下さい』と言った。すると、彼は言…

135「奥義の成就」

以上の証言を見るなら、神の奥義とは福音を指すものであるという事を否定する者はまずないと思う。そうであるならば、第七の天使が声を出している時、ラッパを吹き始めたころに福音が完結されるといっても、それは間違いではない。とはいうものの、そうなら…

134「神の奥義とは何か」

「第七の御使が吹き鳴らすラッパの音がする時には、神がその僕、預言者たちにお告げになったとおり、神の奥義は成就される。」(黙示録10:7) 「第七の御使が吹き鳴らすラッパの音がする時には(days)」この第七のラッパは第一コリント15章52節にあるとこ…

133「時は預言的時期」

「それから、海と地の上に立っているのをわたしが見たあの御使は、天にむけて右手を上げ、天とその中にあるもの、地とその中にあるもの、海とその中にあるものを造り、世々限りなく生きておられるかたをさして誓った、『もう時がない。(時を延ばしてはならな…

132 「七つの雷と再臨運動の苦い杯」

「ししがほえるように大声で叫んだ。彼が叫ぶと、七つの雷がおのおのその声を発した。七つの雷が声を発した時、わたしはそれを書きとめようとした。すると、天から声があって、『七つの雷の語ったことを封印せよ。それを書きとめるな』と言うのを聞いた。」…

131「小さな巻き物とその開かれる時期」

ここに我々はこの預言特にダニエル書に記された預言的時期に関する知識は終末時代まで与えられなかったという事を知ったので、この天使の年代を定める上で非常に都合よくなったのである。もし天使が手に持っているその書物がダニエル書であるとするなら、こ…

130 第10章 「キリスト再臨大運度」

小さな巻物であるダニエル書 「わたしは、もうひとりの強い御使が、雲に包まれて、天から降りて来るのを見た。その頭に、にじをいただき、その顔は太陽のようで、その足は火の柱のようであった。彼は、開かれた小さな巻物を手に持っていた。そして、右足を海…

「129悔い改めない残りの者」

「これらの災害で殺されずに残った人々は、自分の手で造ったものについて、悔い改めようとせず、また悪霊のたぐいや、金、銀、銅、石、木で造られ、見ることも聞くことも歩くこともできない偶像を礼拝して、やめようともしなかった。また、彼らは、その犯し…

128「精悍勇猛なるトルコ軍」

「騎兵隊の数は二億であった。わたしはその数を聞いた。そして、まぼろしの中で、それらの馬とそれに乗っている者たちとを見ると、乗っている者たちは、火の色と青玉色と硫黄の色の胸当をつけていた。そして、それらの馬の頭はししの頭のようであって、その…

127「リッチ博士の発表」

1838年すなわちトルコ帝国が独立権を失う2年前に、米国のジョサイア・リッチ博士は「キリストの再臨」と題する著書の中にこの預言の解釈をなし、トルコは1840年8月11日に戦敗の結果その独立権を失うと断言したが、これに対して懐疑論者および批評家達は…

126「預言とトルコ」

「第一のわざわいは、過ぎ去った。見よ、この後、なお二つのわざわいが来る。第六の御使が、ラッパを吹き鳴らした。すると、一つの声が、神のみまえにある金の祭壇の四つの角から出て、ラッパを持っている第六の御使にこう呼びかけるのを、わたしは聞いた。…

125「サランセン軍の跋扈」

「これらのいなごは、出陣の用意のととのえられた馬によく似ており、その頭には金の冠のようなものをつけ、その顔は人間の顔のようであり、また、そのかみの毛は女のかみのようであり、その歯はししの歯のようであった。また、鉄の胸当のような胸当をつけて…

124「150年間の暴威」

「彼らは、人間を殺すことはしないで、五か月のあいだ苦しめることだけが許された。彼らの与える苦痛は、人がさそりにさされる時のような苦痛であった。その時には、人々は死を求めても与えられず、死にたいと願っても、死は逃げて行くのである。」黙示録9:5…

123「アブベカーの命令」

「彼らは、地の草やすべての青草、またすべての木をそこなってはならないが、額に神の印がない人たちには害を加えてもよいと、言い渡された。」黙示録9:4 実に奇異な使命がこのいなごに与えられている。ここでちょっと注意したい事は、聖書に現れたこの種の…

122「マホメットの出現と囘教」(イスラム教)

ところでこの底知れぬ穴から「炉のけむり」が上ったとあるが、この「けむり」はすなわち朦朧、曖昧な事を示すものであり、すなわちマホメットの出現状態がきわめて曖昧、朦朧とした事を語るものである。彼は事実ユダヤ教、キリスト教のいずれより出てきた者…

121「地に堕ちた星と底知れぬ所」

「第五の御使が、ラッパを吹き鳴らした。するとわたしは、一つの星が天から地に落ちて来るのを見た。この星に、底知れぬ所の穴を開くかぎが与えられた。そして、この底知れぬ所の穴が開かれた。すると、その穴から煙が大きな炉の煙のように立ちのぼり、その…

120「霊界における二大勢力の出現」

すでに聖書上において西ローマ帝国が十カ国に分裂する事が預言され、そしてこれは事実となって現れたが、しかし人々はその聖言に留意しようともしなかった。彼らは同じ預言者が宣べた「いと高き者が人間の国を治めて、自分の意のままに、これを人に与えられ…

119第9章 七つのラッパ(続)

ローマ帝国の衰微 我々は前章における七つのラッパ中最初の四つは、ローマ帝国の崩壊に与る諸事件を意味するものであることを学んだが、事実、多年にわたる暴虐、堕落はさしも無敵堅固のものと外観的に思惟させていた帝国を根底より揺り動かし、ついに収拾で…

118「わざわいだ」

「また、わたしが見ていると、一羽のわしが中空を飛び、大きな声でこう言うのを聞いた、『ああ、わざわいだ、わざわいだ、地に住む人々は、わざわいだ。なお三人の御使がラッパを吹き鳴らそうとしている。』」―黙示録8:13 本節の「わし」という語は英語欽定…

117「ローマ帝国の崩壊」

「第四の御使が、ラッパを吹き鳴らした。すると、太陽の三分の一と、月の三分の一と、星の三分の一とが打たれて、これらのものの三分の一は暗くなり、昼の三分の一は明るくなくなり、夜も同じようになった。」黙示録8:12 ここにある「太陽」とは帝王を意味し…

116「神の鞭」匈奴王アッチラ

「第三の御使が、ラッパを吹き鳴らした。すると、たいまつのように燃えている大きな星が、空から落ちてきた。そしてそれは、川の三分の一とその水源との上に落ちた。この星の名は『苦よもぎ』と言い、水の三分の一が『苦よもぎ』のように苦くなった。水が苦…

115「ヴァンダル軍の劫奪破壊」

「第二の御使が、ラッパを吹き鳴らした。すると、火の燃えさかっている大きな山のようなものが、海に投げ込まれた。そして、海の三分の一は血となり、海の中の造られた生き物の三分の一は死に、舟の三分の一がこわされてしまった。」―黙示録8:8,9 第二のラッ…