40 第5章 バビロンの滅亡
「滅亡前夜の大酒宴」
「ベルシャザル王は、その大臣一千人のために、盛んな酒宴を設け、その一千人の前で酒を飲んでいた。」ダニエル書5:1
本章において最も興味ある主題は、バビロン帝国終焉の光景、すなわち第2章における巨像の金より銀に、第7章のダニエルの異象における獅子より熊に変遷した事実の記録である。この酒宴はある偶像のために毎年行われた定期の祭典であったと一般に信じられている。それゆえに当時バビロンを包囲攻撃していたクロスは、その祭典の接近した事を探知しバビロンと総攻撃の日を何時に定めてよいかを知ったのである。聖書には、ベルシャザル王その大臣一千人のために酒宴を設け、その一千人の者の前に酒を飲んだと記してある。しかしある訳には「一千人の中彼が一番多く酒を飲んだ」と記してある。これは彼にいかなる特徴があったにせよ、とにかく彼が大酒豪であったことを証しするものである。
古代の歴史にベルシャザルの名が出ていないという理由をもって、高等批評家はダニエル書の記録は事実ではないと主張している。しかし第2章に記されたクロスの円柱形土器(シリンダー)以外にナボニデウス(ナボニドゥス)の碑文には、彼がその長男ベルシャザルのためシンという月の神にいのった祈祷文が記してある。またこの他にもベルシャザルの事に関して記された碑文が残っている。このように他の多くの場合と等しく、近世における考古学の発見は聖書に対する高等批評家の攻撃に力強く反発している。すなわち聖書は歴史的に真実であるばかりでなく、救いと永生に関する誤りのない案内書である。
「酒が進んだとき、ベルシャザルは、その父ネブカデネザルがエルサレムの神殿から取ってきた金銀の器を持ってこいと命じた。王とその大臣たち、および王の妻とそばめらが、これをもって酒を飲むためであった。そこで人々はそのエルサレムの神の宮すなわち神殿から取ってきた金銀の器を持ってきたので、王とその大臣たち、および王の妻とそばめらは、これをもって飲んだ。すなわち彼らは酒を飲んで、金、銀、青銅、鉄、木、石などの神々をほめたたえた。」ダニエル書5:2〜4
この祭典がユダヤに対する過去の戦勝となんらかの関係があった事は、酒宴たけなわであった時王がエルサレムより奪い取ってきた聖なる器を持ってきなさいと命じたことによって推測することができる。また聖きことに対する正しい概念をもっていなかったために戦利品(聖器)をもってその戦勝を記念したものらしい。しかしいかなる王も彼のごとき不敬虔な行為をあえてしたものはないであろう。そして彼らは真の神の為に聖別された器をもって酒を飲みながら、金、銀、銅、鉄、木、石などの神を褒め称えた。第3章29節において説明したように、彼らの神々がユダヤ人の神に優っている事を祝してユダヤ人の神の器をもって彼らの偶像のために祝杯をあげたのであろう。
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