105「地の騒乱抑止される」

 
 今までに簡単に問題の要所要所をとらえてその解説にしたがってきたが、いよいよ最も重要な問題に当面することになった。この運動の起こるべき年代についてはすでに明らかになったが、これによればそれは現にあなたの目の前で成就されつつあるところのものである。第三天使の使命は前進しつつあり、東から上ってきた天使はその働きを押しすすめている。安息日に関する改革運動の火ぶたもすでに切られ、もくもくとなお全世界に波及し、今やいわゆるキリスト教会において問題を引き起こそうとしている。やがてこの結果として一団の者がイエスの再臨を迎える準備をして、永遠の御国に入る者として印されるであろう。
 以上その概略を述べてきたが、なおいまだ一つの疑問が残っている。すなわちそれは東から上ってくる天使が「わたしたちの神の僕らの額に、わたしたちが印をおしてしまうまでは、地と海と木とをそこなってはならない」と叫んだことの該当する運動がはたして地上にみられたか否かということである。風が吹こうとしているのを抑止しているのであれば、各国が互いに反目、激怒、嫉妬し、時折それが争闘となって爆発していたのが、突如として阻止されなければならないはずである。預言の光に照らして、時局を観察する者には、神が何らかの目的の下にこのような争闘、動乱の嵐を抑止する事実を認めるに違いないのである。ところが、このような状態は過去80年来常にみられる所であり、王朝の大多数を転覆させた1848年の欧州変乱以来、各国間の憤懣、その政情の不安混乱は一日として治まった事がないのである。すなわち予想できない問題が各所に勃発してほとんど手のくだしようもないほどの混乱を招き、はては今にも恐るべき戦禍を巻き起すのではないかと思わせる事もあった。またしばしば大騒乱が起こり、幾多の識者によって異口同音にこのような形勢においては世界的戦争はさけることもできなく、しかもその終局は到底予想できないと言い出した。そしてその時突如としてこれらの事は予想を裏切って消息し、世はまた元の平静に帰ったのであった。

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