「絶えず上に向かって」
「このように、あなたがたは主キリスト・イエスを受けいれたのだから、彼にあって歩きなさい。」（コロサイ2:6）
これは、あなたがキリストのご生涯を学ばなければならないという意味である。永遠の事柄は、一時的な現世の働きよりも重要なのであるから、あなたは世の知識を学ぶよりも真剣にそれを学ぶべきである。もしあなたが永遠の事柄の価値と神聖さを正しく認識するなら、永遠の幸福を伴っている問題を解決するために、あなたの最も鋭い考えと、最高の活力を注ぐであろう。他のあらゆる問題は、それに比較するとつまらないものとなるのである。
あなたには模範であられるキリスト･イエスがおられる。このお方の足跡に従いなさい。（クリスチャン教育の基礎303）
「あなたがたの信仰に徳を加え」なさい（ペテロ第二1:5）。後退している者には、何の約束もない。使徒は自分の証の中で、信者たちが恵みと聖潔において前進するように刺激を与えようとしている。彼らはすでに真理に生きていると公言しており、彼らは尊い信仰の知識を持っており、神の性質にあずかったのである。しかしもし彼らがここで止まるならば、彼らがすでに受けた恵みを失ってしまうのである。……
真理は活発に働く原則であり、それは絶えず上に向かって動くように心と生活を形づくるのである。……上って行く段階ごとに、意志は新しい原動力を得るのである。道徳的な気風は、さらにキリストの思いと品性のようになる。漸進的クリスチャンは知識を超える恵みと愛を持っている。キリストの品性に対する天来の洞察力は、彼の愛情に深く根ざすからである。はしごのてっぺんに啓示されている主の栄光の真価は漸進的に上る者、すなわち、キリストが明らかにされるさらに高尚な目的、さらなる高さに常に引きつけられる者だけしか理解することができない。（わたしたちの高い召し68）
天へ向かう階段は、一度に一段ずつ登らなければならない。一歩ごとの前進は、わたしたちを次の段階へと力づけるのである。人の心に働きかける神の恵みの改変させる力は、わずかな者しか理解することができない働きである。なぜなら多くの者は非常に怠惰であって、必要な努力をしないからである。……
人間の努力をあらゆる知恵と力の源であられる神の恵みと結合させるならば、人の力が到達することのできないほど高くて高尚な達成にも手が届くのである。そしてその彼方には永遠の重い栄光があるのである。（教会への証4巻444-446）
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