71「右手の封印」

 「わたしはまた、御座にいますかたの右の手に、巻物があるのを見た。その内側にも外側にも字が書いてあって、七つの封印で封じてあった」(黙示録5:1)。
ヨハネは宇宙の主宰者である永遠の神がその右手に一つの巻物をもっておられるのを見た。右手は権力と手腕の秀でたことの象徴である。神はこの巻き物に示された善悪間の大争闘における未来の諸事件を大いなる力をもって支配しておられる。神の大いなる摂理の下に罪悪は一時その存在を許されているが、その間罪悪は全ての者に痛ましい実を結ばせ、最期には神の御事業は勝利を得、真理は宣伝されるであろう。
 この巻き物というのは、昔わが国で用いられた巻き物のようなものであって、「七つの封印で封じて」あった。この巻き物は無論一本の軸に巻きつけてあったのであるが、七つが一枚続きになっていたものではなく、一つ一つ別個に封印されていたのである。
 黙示録はイエス・キリストをあらわすものである。そしてその肝心な事の一つは、神の右手にある巻き物を開き、その封印を解くことである。七という数字は完全数であって、この場合それが完全に封印されている事を意味するものである。贖罪は有限な人間には絶対に秘せられた神秘であるが、その奥義はキリストによって現されているのである。(ローマ16:25、エペソ3:9、コロサイ1:26)

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