86「青白い馬にまたがる騎士」

 「小羊が第四の封印を解いた時、第四の生き物が『きたれ』と言う声を、わたしは聞いた。そこで見ていると、見よ、青白い馬が出てきた。そして、それに乗っている者の名は『死』と言い、それに黄泉が従っていた。彼らには、地の四分の一を支配する権威、および、つるぎと、ききんと、死と、地の獣らとによって人を殺す権威とが、与えられた。」黙示録6:7,8

 この馬の色はまた特別である。今までのは、白、赤、黒でとにかく普通の色であったが、この馬は青ざめた色、普通にない色である。原語によると「青ざめた黄色がかった色」とあるから、日蔭に生えた色艶のない草などに見られる色であろう。とにかくこのような象徴によって示されねばならなかったその時代の教会は確かに異常な状態であったに違いない。「それに乗っている者の名は『死』と言い、それに黄泉(原語=墓)が従っていた」と。実際にこの時代には、死が特別に残虐な威力をふるったかと思われるほど、死亡率が高かったのである。この封印を当てはめるべき時代は、法王権が暴戻(荒々しく道理にそむいていることの意)、猛威、残虐、迫害をほしいままにした時代、すなわち紀元538年頃より、宗教改革が起きて法王制度の腐敗、横暴を摘発し始めた頃までの時代であることは明らかである。
 「彼らには・・・・権威とが、与えられた。」この権威とは英訳聖書傍注には「彼」とあり、すなわち青白い馬に乗った死である者として表れている権力―法王権のことをいうのである。また「地の四分の一」とは、この権力の威力をふるう範囲を示したものであり、「つるぎ、ききん、死(これは当時の宗教裁判による迫害虐殺等を含む)地の獣ら」とは、この権力がこれらによって殉教者を死に至らしめることを意味したのである。このような残虐な死に会った者たちの数は最低に計算しても5千万人はいたのであった。

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