145「ローマの衰微」

 「定まった時になって、彼はまた南に討ち入ります。しかし、この時は前の時のようではありません。」ダニエル11:29

 「定まった時」とは24節に記された預言の「一時」であろう。それはすでに述べたように西暦紀元330年に終わった。そしてその時、この権力は帰ってきてまた南に赴くはずであった。そして前2回の遠征は勝利に終わったがこの時には全く失敗に帰した。
 そもそも中央政府をコンスタンチノーブルに移したのはローマ帝国滅亡の兆しであって、当時すでにローマは以前の威信を失いその西部はしばしば外敵の侵すところとなっていた。コンスタンチン帝崩じてローマ帝国はその三王子、コンスタンチン2世、コンスタンチウス、コンスタンスによって三つに分割された。そしてコンスタンチン2世はコンスタンスと戦って敗れ、コンスタンスは勝利を得て西ローマの全権を掌握するにいたった。そしてその後まもなくコンスタンスは部下の大将に殺され、その大将はまた間もなくコンスタンチウスに敗れて失望の極自殺してしまった。これ実に紀元353年の事であった。この時より西ローマ帝国は北方の蛮民に襲われ、ついに紀元476年ローマ帝国終焉を告げた。これは預言に示された前2回の遠征とは全く異なっている。そしてこれが直接中央政府をローマよりコンスタンチノーブルに移す致命的一歩を取らせたのである。

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