117「ローマ帝国の崩壊」


 「第四の御使が、ラッパを吹き鳴らした。すると、太陽の三分の一と、月の三分の一と、星の三分の一とが打たれて、これらのものの三分の一は暗くなり、昼の三分の一は明るくなくなり、夜も同じようになった。」黙示録8:12

 ここにある「太陽」とは帝王を意味し、」「月、星」とは執政、議員等の事をいうものである。腐敗、堕落、軟弱の極に陥ったローマ政府は、北より南より東より次々として侵入してくる蛮族のために崩壊の余儀なきに到った。その国領は次第に奪われ、狭められていった。そしてかつては向かうところ敵なき有様であった軍隊も今では到るところに見苦しい敗北を重ね、残るものは空名と形骸との他は何もなくなってしまった。アッチラの没後20年を経てロミユラス・オーガスタスが最後の王位についた。偶然にも最初の王がロミユラスであり最後の皇帝がまたロミユラスであり、最初の皇帝がオーガスタス、最後の皇帝がオーガスタス―オーガスチユラスとも呼ばれた―であった事は不思議である。時しもオドアケルが、ヘルライ軍の酋長すなわちかつてアッチラの統治下にあった蛮軍の将として、西ローマ皇帝の将および職権を廃止すべき命令を発し、イタリーの国境方面に出動した。これに対し権威ある者はいずれも皆彼の前に服したので、ここに彼オドアケルはペトリシャンという名将の下にイタリーを統治する事になった。そして間もなく元老院を解散し、執政を廃した。
 本章においてはしばしば「三分の一」という語が引用されているが、これはコンスタンチン帝によって帝国の三分された領域を意味するものであり、ある時はその中の一部に、またある時は別の一部に災が降下した事を示すのである。

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